豫園(Yu Garden)

豫園_1
建設 潘允端(Pan Yunduan)
竣工 1577年
住所 279 Yu Yuan Lao Jie, Sipailou Huangpu, Shanghai, China 200000[地図
アクセス 新北門 停留所 徒歩4分
公式サイト なし
予約 なし

豫園について

豫園は、四川布政使の官僚の潘允端(Pan Yunduan)が、父の潘恩のために建設した庭園です。
「豫」には「安らぎ」「楽しむ」という意味があり、父が穏やかな余生を過ごせるようにとの願いが込められています。
庭園の設計は、明代を代表する造園家の張南陽(Zhang Nanyang)が担当し、約20年の歳月をかけて完成しました。
庭園様式には、江南地方の伝統的な江南古典庭園が採用されています。
敷地面積は約2万平方メートルに及び、園内は大きく6つのエリアで構成されています。
それぞれのエリアは独自のテーマや物語を持ちながらも、有機的に連続する空間として構成されています。
楼閣、龍壁、奇岩、池、橋を巧みに組み合わせることで、限られた敷地の中に雄大な自然景観を作り出しています。
高さ14メートルを誇る大假山は、明代に作られた現存最大級の築山として知られています。
太湖周辺で産出される奇石の太湖石を積み重ねることで、立体的なランドスケープを生み出しています。
建物の柱、梁、窓枠には、伝統芸能の舞台風景や竹・梅・蘭・菊を題材にした木彫が施されています。
建物の屋根には、高く反り上がる軒先の飛檐が採用され、木造建築の重厚感を和らげるとともに、軽やかな躍動感を生み出しています。
園内には、回廊や窓枠を利用した借景や框景など、中国庭園ならではの景観演出が多用されています。
歩く位置や視線の角度に応じて、異なる風景が現れる移歩換景の技法が採用されています。
幾何学的な配置や直線的な動線を意図的に避けることで、訪問者の空間認識能力を惑わせ、偶然の出会いや驚きを演出しています。
清代には、地元商人による大規模な修復・拡張工事が行われるなど、庭園は時代ごとに姿を発展させてきました。
一方で、アヘン戦争や太平天国の乱では大きな被害を受け、その度に修復が重ねられて今日まで受け継がれています。
1956年から約5年間に及ぶ本格修復では、建築史家や造園研究者の監修のもと、明代・清代の景観が丁寧に復元されました。
1982年、中国国務院により全国重点文物保護単位に指定されました。
親孝行のために築かれた私設庭園から、中国庭園の設計思想を世界に伝える文化遺産へと昇華した建築です。

豫園の写真

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