妹島和世+西沢立衛/SANAA展「環境と建築」
会期 | 2021年10月22日(金)~ 2022年3月20日(日) |
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会場 | TOTOギャラリー・間 |
住所 | 東京都港区南青山1-24-3[地図] |
アクセス | 乃木坂駅 徒歩1分 |
公式サイト | TOTOギャラリー・間 |
展覧会の内容
建築家の妹島和世・西沢立衛・両氏が主宰するSANAAの展覧会『妹島和世+西沢立衛/SANAA展「環境と建築」』へ行ってきました。
妹島和世氏と西沢立衛氏の最新プロジェクトを図面・模型・映像と共に紹介します。
軽やかで透明感溢れる作品が特長のSANAA。
2004年にはヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展の金獅子賞を受賞、2010年には建築界のノーベル賞と言われるプリツカー賞を受賞。
SANAAやそれぞれの建築設計事務所の活動はもちろん、国内外の大学で教鞭を執るなど幅広く活動しています。
本展覧会では妹島和世氏と西沢立衛氏の最新プロジェクトを紹介。
内部と外部を緩やかに繋ぎ回遊性を高めることで、人々の交流と周辺地域との新たな関係性を創り上げています。
管理人が建築好きになったのは、東京都現代美術館で開催された展覧会「建築、アートがつくりだす新しい環境」で ロレックス・ラーニング・センター を知ったことがきっかけです。
SANAAの建築を一目見たいと初海外で単身スイスへ旅立ちました。
私たちは、「環境と建築」ということを常に考え続けてきました。
建築をつくることで境界をつくり出すのではなく、私たちの行為と環境が繋がる場所をつくっていきたいと思っています。
ユニークな外観で人を惹き付け、柔らかい屋内が穏やかな時間を提供する。
建築はあくまで脇役であり、そこで過ごす人の体験が主役であることを再認識する展覧会でした。
展示風景
3階の展示室では、周辺環境と建物の関係を示す全体模型を俯瞰的に見られるように水平的に展示しています。
4階の展示室では、設計段階におけるディテール模型を垂直的に展示しています。
ロスビロスの住宅:House in Los Vilos
場所 | チリ、ロスビロス |
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太平洋に面した小さな岬の突端に位置する週末住宅。
細長い岬の地形に沿って有機的なアーチ屋根を設置。
厳しく荒々しい自然と闘いながらも一体化する建築です。
Oプロジェクト:O‐Project
場所 | ヨーロッパ |
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緩やかに傾斜した地形の中腹に位置するホテル。
複数の大きさのヴォールト屋根を地形に沿って設置。
広大なオリーブ畑と建物が一体化した建築です。
ボッコーニ大学新キャンパス:Bocconi University New Campus
場所 | イタリア、ミラノ |
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ミラノの旧市街に位置する大学の新キャンパス。
街のタイポロジーの1つである中庭形式を踏襲。
建物と中庭・公園・大通りが柔らかく繋がる建築です。
ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館:Art Gallery of New South Wales
場所 | オーストラリア、シドニー |
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陸橋とオイルタンクを跨ぐように建つ美術館の増築計画。
3つのレベルに分けて展示室を設置。
レベルごとに異なる風景を楽しみながら回遊できる建築です。
カスケードプロジェクト:Cascade Project
場所 | 不明 |
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周辺の景色を一望できる山の頂上付近にある住宅。
各部屋で群れを作り霜柱のように設置。
プライバシーを確保しながら眺望を楽しめる建築です。
透明なあかり:Transparent Lamp
透明や半透明のアクリル球を繋げたフロアライトの模型。
昼間は周囲の光を柔らかく反射し暗くなるにつれ形が浮かび上がる。
光源との関係で光の現れ方が異なるユニークなインテリアです。
深圳海洋博物館:Shenzhen Maritime Museum
場所 | 中国、 広東省、深圳市 |
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透過性のある素材で覆われた雲のような博物館。
球の空間を組み合わせることで各プログラムを回遊する動線を設計。
周辺環境と有機的な関係を築く建築です。
プユアンデザイン&イベントセンター:Puyuan Design and Event Center
場所 | 中国、浙江省、普願 |
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プユアンという歴史的な街の島に位置する複合施設。
長さ150メートル・高さ30メートルのガラスのドームで島を覆う。
運河を漂う船のような巨大な彫刻のような不思議な建築です。
ガーデンタワー:Garden Tower
場所 | 不明 |
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10棟に分棟された高さ80メートルの集合住宅。
全ての住居が光と風を取り込めるように設計。
緑の中庭を中心に住民のコミュニティが広がる建築です。