アーキテクテン・デ・ヴィルダー・ヴィンク・タユー展 ヴァリエテ/アーキテクチャー/ディザイア

アーキテクテン・デ・ヴィルダー・ヴィンク・タユー展 ヴァリエテ/アーキテクチャー/ディザイア_1
会期 2019年9月13日(金)~ 2019年11月24日(日)
会場 TOTOギャラリー・間
住所 東京都港区南青山1-24-3[地図
アクセス 乃木坂駅 徒歩1分
公式サイト TOTOギャラリー・間

展覧会の内容

ベルギーの建築家ユニットのADVVT(architecten de vylder vinck taillieu)の展覧会『アーキテクテン・デ・ヴィルダー・ヴィンク・タユー展 ヴァリエテ/アーキテクチャー/ディザイア』へ行ってきました。

柔軟な発想で与条件をポジティブに転換するADVVTの作品を図面・模型・映像と共に紹介します。

 

ヨー・タユー(Jo Taillieu)ヤン・デ・ヴィルダー(Jan de Vylder)インゲ・ヴィンク(Inge Vinck)が代表を務めるADVVT。

明快な理論と豊かな感性が結びついた前衛的な作品が特長。

ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展2018では新進気鋭の建築家へ贈られる銀獅子賞を受賞。

ベルギーのルーヴェンカトリック大学・スイス連邦工科大学ローザンヌ校・スイス連邦工科大学チューリッヒ校にて教鞭を執るなど幅広く活動しています。

 

本展覧会ではADVVTを代表する11のプロジェクトを紹介。

1つのプロジェクトにつき3枚のドローイングと4つの模型を展示。

ADVVTオリジナルの設計資料と一緒に、東京工業大学の学生たちが再解釈した設計作品と、類似する日本人建築家作品の設計資料を並べています。

 

敷地面積・残存する建物・生息する自然・土地の法規制などの様々な与条件。

実験的思考の軌跡である展示物から与条件を活かし楽しむ設計姿勢を感じる展覧会でした。

展示風景

気になったプロジェクト

フリアント:FRIANT

場所 ベルギー、オースト=フランデレン州、ゲント

1970年代に建設された住宅の梁や柱があえて外部から見えるように改装された住宅。

見た目はコンクリート造のようだが実際はそうではないという謎を秘めた建物。

三角形のセットバックを伴う正面ファサードの構造を青い線で明瞭化した学生のスタディ。

4フロアーを繋ぐ階段の吹き抜けを中心に不明瞭で謎の多い構造が広がる能作文徳・常山未央設計の「西大井のあな」

吹き抜けで空間を繋げることでプライベートとパブリックの新しい繋ぎ方を探求する建築です。

ハウスBM:HOUSE BM

場所 ベルギー、オースト=フランデレン州、メレルベーケ

17の壁を持つ一続きの部屋でできた円形の住宅。

元々存在した3本の木を取り囲み建設することで中庭を実現。

斜面の段差を利用して適度な分節と木々の取り込みを試みた学生のスタディ。

庭の広さを取り込んだ住居空間を家具の配置で緩やかに分節した清家清設計の「私の家」

内部と外部を分断することなく自然に住まう豊かさを味わえる建築です。

ワランデ:WARANDE

場所 ベルギー、オースト=フランデレン州、ゲント

積み重ねられた複数の部屋を螺旋階段が繋ぐ搭型の住宅。

全ての敷地面積を住居部分に使用しないことで前庭を実現。

住居部分のファサードとガーデンフェンスの関係に焦点を当てた学生のスタディ。

コンクリートの壁で適度なプライバシーを確保した東孝行光設計の「塔の家」

プライベートな生活を守りつつ少しだけ外部に開くことで周囲の生活を祝福するバランスの取れた建築です。

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