第7回 PLOT 設計のプロセス展
展覧会の内容
14組の建築家の設計プロセスにフォーカスし最新プロジェクトのスタディを紹介する『第7回 PLOT 設計のプロセス展』へ行ってきました。
模型・ドローイング・スライドショー・動画を交えてそれぞれの設計プロセスを紹介します。
「スタンダードに対するカウンター」「何を引き継ぎ、何を変えるか」「中国でできることを考える」
設計過程のアウトプットに建築それぞれのアピールポイントと個性が光る展覧会でした。
気になったプロジェクト
広沢新美術館
場所 | 日本、茨城県 |
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建築家 | 隈研吾 |
横山大観や板谷波山をはじめとした日本を代表する画家・版画家・陶芸家の作品を展示する私立美術館。
総量約5,000トンの自然石を空積みした外壁に3枚の黒屋根がかかった建物。
四角形にない個性的な秩序を有する三角形の模型を展示。
斬新なデザインとシックな空間で地域発展の起爆剤となる建築です。
石巻市複合文化施設(仮称)
場所 | 日本、宮城県 |
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建築家 | 藤本壮介 |
東日本大震災で被災した石巻市民会館及び石巻文化センターに代わる文化施設。
小屋状の立ち上がりが設けられた三角屋根の家々が一列に連なった建物。
図書室・教室・スポーツルーム・ギャラリーを有する真っ白な模型を展示。
自分の家に帰ってきたかのように迎え入れてくれる建築です。
東京ウェルズテクニカルセンター
場所 | 日本、静岡県 |
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建築家 | 山本理顕 |
コンピュータの電子チップの梱包システムを開発する研究所の移転新築工事。
1階に加工室&試作室・2階に会議室・3階に設計室を有する透明感溢れる建物。
移築案・移築&増築案・新築案・テラス案・増床案の5つの設計案を展示。
将来の事業拡大に備える長手方向に拡張する増床案を採用した時間軸で考える建築です。
八代民族伝統芸能伝承館(仮称)
場所 | 日本、熊本県 |
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建築家 | 平田晃久 |
八代妙見祭の神幸行事をはじめとした民俗文化財の保存&継承を目的とする施設。
大きな傘に鉾・薙刀・造花などが飾り付けられた笠鉾菊慈童と連動するようなヒラヒラ屋根。
木屋根の形状・建物同士の接合部分・ユニットの配置が異なる4つの設計案を展示。
地域の歴史を現在性の中に改めて捉え美しく伝える建築です。
済寧美術館
場所 | 中国、山東省 |
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建築家 | 西沢立衛 |
なだらかに隆起する白い大屋根がかかったワンフロアーの美術館。
展示室・工作室・会議室・多目的室・カフェを有する建物。
放射状の梁と格子状の梁を組み合わせた躯体が剥き出しの施工現場写真を展示。
広大な緑の公園の中でアート作品を眺めながら一息つける建築です。