期間 | 2018年9月から順次公開 |
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場所 | リサ・インモルディーノ・ヴリーランド |
交通 | ペギー・グッゲンハイムほか |
詳細 | ペギー・グッゲンハイム:アートに恋した大富豪HP |
ペギー・グッゲンハイム:アートに恋した大富豪
「ペギー・グッゲンハイム:アートに恋した大富豪」の内容
20世紀を代表するアートコレクターのドキュメンタリー「ペギー・グッゲンハイム:アートに恋した大富豪」を鑑賞しました。
世間知らずの令嬢から現代美術のコレクターそして伝説のパトロネスへと華麗なる転身を遂げた女性の物語。
<生い立ちと家系>
行商人からスタートしたのち鉱山経営と精練業に転じて大成功を収めたマイアー・グッゲンハイム。
1898年にマイアー・グッゲンハイムの孫として生まれたペギー。
ブルジョアな家に生まれ退屈だった反動からか反逆的な性格に育ったペギー。
パーティーなど目立つことが好きだった一方で本来の内向的な性格ゆえ常に孤独を感じていた一匹狼。
ペギーが13歳の頃に父のベンジャミン・グッゲンハイムはタイタニック号沈没事故により死亡。
21歳でグッゲンハイム家の財産250万ドル(現在の約40億円)を継承しました。
<アートとコレクション>
1920年に芸術の中心地として名声を高めていたパリへ移住し書店で働き始めたペギー。
アヴァンギャルドな芸術家たちと交流する中で自然とアートの世界へ。
美術コレクターとして作品を買い始めた初期は専門的な知識も乏しく玉砕混合。
しかしアートに対する強い情熱と作品から才能を感じる才能があったペギー。
マルセル・デュシャンをはじめ信頼する芸術家の意見に耳を傾け確かな審美眼を養っていきました。
1938年にロンドンでアートギャラリーをオープン。
シュルレアリスム作品を早くから取り扱うなど急進的な展示内容。
アートギャラリーを始めたことでペギー自身の人生も劇的に変化していきました。
1939年に始まった第二次世界大戦を機に多くの芸術家たちが作品を売りたがるように。
ナチスドイツ軍の侵略を受ける寸前に沢山の作品を買い集め芸術家を守ることに尽力しました。
ペギーが語る最大の功績はアメリカの画家ジャクソン・ポロックの発見。
早くから才能を見い出し家を与え毎月一定のお金を渡すなど生活面から全面的に支援。
アートを愛するパトロンとして芸術家が作品制作に没頭できる環境を整えました。
<ヴェネチアと美術館>
1946年のマックス・エルンストとの離婚をきっかけにかねてから憧れていたヴェネチアへ移住。
人も街も全てが浮遊しているヴェネチアの魅力にすっかり取り込まれたペギー。
1948年のヴェネチア・ビエンナーレでギリシャ・パビリオンを舞台にコレクションを展示。
世界中から集めたモダンアートのコレクションはビエンナーレに衝撃を与えました。
1951年に現代美術館ペギー・グッゲンハイム・コレクションをオープン。
ヨーロッパとアメリカをアートで繋ぎモダンアートの街としてのヴェネチアの地位を確立させたペギー。
20世紀におけるアートの歴史が分かる美術館として現在では世界トップレベルの入場者数を誇ります。
生涯うつ病で苦しみ自殺未遂を繰り返した末に41歳で亡くなった娘ペギーンの展示室も作りました。
<恋愛と結婚>
長身の知識人がタイプだったペギー。
中でも芸術家というのは普通の人よりずっと面白くて刺激的な存在でした。
そして孤独を埋めるかのように奔放な性生活を送ったペギー。
ペギーの人生において性と芸術は密接に関係しアバンギャルドもペギーの人生そのものでした。
1922年にフランスの詩人ローレンス・ベールと結婚。
一男一女を授かるもDV・不倫・価値観の違いから離婚しました。
人生で最も愛した人はイギリスの文学評論家ジョン・フェラー・ホームズ。
元々ジョンにはパートナーがいたため結婚はできず1934年に37歳という若さで亡くなりました。
1942年にドイツの芸術家マックス・エルンストと結婚。
ペギーはイケメンのマックスに惚れ込んだ上での結婚だがマックスにとっては仕事のための結婚。
1946年に離婚して以降は独身で過ごしました。
巨額の富を元手に多くの芸術家を支援することで現代アートの世界を盛り上げた強い女性。
「人生において望んだことは成し遂げた、満足しているわ。」
自分をよく知り自分の直感に従い人生を謳歌することの重要性を教えてくれる映画でした。
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