第6回 PLOT 設計のプロセス展
展覧会の内容
14組の建築家とデザイナーの設計プロセスにフォーカスする『第6回 PLOT 設計のプロセス展』へ行ってきました。
模型・ドローイング・インスタレーションを交えてそれぞれの設計プロセスを紹介します。
どれだけ技術革新が進んでも設計のベースにあるのは人の感性。
元々そこにあるものがより美しく生きるように設計するという共通点を感じる展覧会でした。
気になったプロジェクト
桃山ハウス
場所 | 日本 |
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建築家 | 中川エリカ |
庭木や岩などの既存材料を全て残し敷地をリノベーションするように建設した平屋住宅。
内部と外部の境界線を曖昧にし家と街が居合わせたような環境に住むことを表現。
緑や土の匂いが漂ってきそうな味わいのある模型を展示。
四季の移ろいを体感できる建築です。
石垣市新庁舎
場所 | 日本 |
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建築家 | 隈研吾 |
琉球赤瓦や琉球石灰岩など地元の自然素材を使用した市庁舎。
片流れ+隈屋根案・個々寄棟案・蛇行寄棟案+吹き抜け・大屋根案・小割大屋根案など。
複数の屋根が1つの集落のように寄り添う複数パターンの模型を展示。
違うセクション同士を緩やかに繋いた一体感の高い建築です。
ブルス・ドゥ・コメルス:Bourse de Commerce
場所 | フランス |
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建築家 | 安藤忠雄 |
かつて穀物取引所として使用されてた建物を改造した美術館。
5大陸間の貿易の歴史を描いたフレスコ画が美しいドームはパリの歴史的記念碑。
ドーム下の大広間に入れ子状に設置する円筒の模型を展示。
過去と現在を往来する空間でプレミアムな展示体験が味わえる建築です。
長崎県庁舎
場所 | 日本 |
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建築家 | 日建設計:山梨知彦・髙橋央・平井友介 |
1571年に開港し国際貿易港として栄えた長崎港の畔に建つ県庁舎。
ICTを活用し安全性やエネルギー効率などの合理性を確保。
周囲の景観に配慮し丘のように溶け込む完成イメージパノラマを展示。
その土地の歴史を尊重する人間の感性にデジタル技術が上手くプラスされた建築です。
waterscape
デザイナー | 三澤遥 |
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水中に棲息する生き物たちの生態環境をゼロから探り直し具現化したプロジェクト。
重力と浮力の作用を意識的にコントロールした新しい景観の中を泳ぐ可愛い生き物たち。
3Dプリンタで制作した水槽の中に置くユニークな形の模型を展示。
従来の水槽の固定概念を覆すアート作品のような空間を生み出したプロジェクトです。