創造と神秘のサグラダ・ファミリア

創造と神秘のサグラダ・ファミリア_1
期間 2015年12月から順次公開
監督 ステファン・ハウプト
出演 外尾悦郎|ジョセップ・スビラックス|ジョルディ・ボネット|マーク・バーリー|ジョセップ・タジャータ|ジョアン・リゴール|ジョアン・バセゴダ|ライモン・パニッカー|ジャウマ・トーレギタル|ルイス・ボネット|コンチータ&ラモン・スグラニェス
公式サイト 創造と神秘のサグラダ・ファミリア

映画の内容

年間300万人超の観光客が訪れる世界遺産『創造と神秘のサグラダ・ファミリア』を見に行ってきました。

1882年に着工し完成まで300年かかると言われたプロジェクトはいかにして2026年完成予定となったのか。

スタッフしか入れない貴重な内部映像と建築関係者のインタビューを通して解明します。

 

サグラダ・ファミリアの初代設計者はビリャール・イ・ロサーノ。

施主との意見の対立から退任した翌年に31歳の若き建築家アントニ・ガウディが就任しました。

 

資金難や第一次世界大戦による建設作業の遅れ。

内戦による設計資料の消失。

地下30メートル地点で現在進行中のトンネル工事の脅威など。

ガウディの死後も様々な苦難に直面し乗り越えながら建設を続けています。

神は急いでおられない。焦らなくていい。

コンピュータが無い時代の手仕事の豊かさと現代の高性能テクノロジーの素晴らしさ。

そして何よりガウディの一大プロジェクトの進行を支えるスタッフの誇りと情熱に感銘を受けます。

 

上空から撮影された建設現場の様子と美しいバルセロナの眺望。

バルセロナのシンボルを一目見ようと世界中から押し寄せる観光客の熱気。

2010年のローマ法王訪問時のバルセロナの盛り上がりと高揚感など。

1つの建築が生み出してきた数々のドラマを知り完成に向けた期待がより一層高まる映画でした。

ストーリー

サグラダ・ファミリアの建設に尽力するスタッフや建築関係者の思いを簡単にまとめます。

ガウディを知らないと良い仕事は出来ない

彫刻家 外尾悦郎

ガウディ本人を見つめるのではなく彼の視線を追い彼の視点に立って物事を見ること。

彼がどんな線を思い描き何を求めたのか毎分毎秒問い続けている。

あえてガウディのスタイルを踏襲しない

彫刻家 ジョセップ・スビラックス

生誕と受難の違いを形で示したいとガウディは望んでいた。

担当する受難のファサードは自分達が生きる現代の表現で制作している。

一定数の批判に惑わされない

主任建築家 ジョルディ・ボネット

拝観料収入だけで建設費用が賄えるうちにとスピードを上げて建設を進めている。

デザインや彫刻に対する反対の声はあるが良いか悪いかは歴史が判断するので構わない。

テクノロジーとチームワークが鍵

建築家 マーク・バーリー

3Dからイメージを把握することが大切であるため飛行機設計ソフトを使用している。

仕上げは作業者や技術者の総合体としてのチームが行う。

皆の仕事の助けとなる

模型室主任 ジョセップ・タジャータ

数年前に多量に発見された制作物の破片を基に模型全体を復元。

ガウディの構想を探る大きなヒントとなっている。

完成は次世代に託す

サグラダ・ファミリア・ファンデーション元会長 ジョアン・リゴール

自分が生きている間に完成しないと判断したガウディはファサードから作り始めた。

引き継いだ次の世代が何をすべきか分かるように。

天才は常に型破りである

ガウディ王立研究所ディレクター ジョアン・バセゴダ

建築家は図面を引くがガウディは違った。

自然から学んだ造形を基に自分の心の声に任せて設計していた。

万人に開かれた特別な教会

宗教学教授 ライモン・パニッカー

サグラダ・ファミリアが神秘的であり続ける理由は何も内包しない存在であるから。

思想や信仰に関係なく全ての人を受け入れる場所となっている。

関連動画

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