期間 | 2015年4月25日(土)から2015年7月5日(日) |
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場所 | 東京都港区六本木6-10-1[地図] |
交通 | 東京メトロ大江戸線・日比谷線 六本木駅 徒歩6分 |
詳細 | 森美術館HP |
シンプルなかたち展
「シンプルなかたち展」の内容
ポンピドゥー・センター・メスとエルメス財団による共同企画展「シンプルなかたち展」へ行ってきました。
フランスの有名美術館・博物館のコレクションから名品が多数出展されます。
19世紀から20世紀にかけて数学・機械工学・生物学・地質学・考古学が探求されたヨーロッパ。
シンプルなかたちの美学が再認識され工業製品や建築のデザインに多大な影響を与えました。
「Simplicity is the ultimate sophistication.」レオナルド・ダ・ヴィンチ
「Less is more.」ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエ
芸術家・建築家の巨匠たちもシンプルなものほど美しく難しいということを私たちに伝えています。
あらゆる要素を徹底的に切り詰めた中で生み出される究極の美とは何なのか。
そこには物質的・空間的要素だけでなく見る側の心理的要素も反映されるのでしょう。
シンプルなかたちが備える普遍的な美と真の豊かさについて考えさせられる展示会でした。
「シンプルなかたち展」のピックアップ
管理人が気になった7人のアーティストについて紹介します。
アンソニー・マッコール/Anthony McCall
【国籍】イギリス
【出展作品】円錐を描く線2.0/Line Describing a Cone 2.0
映画・投影フィルムに特化した前衛芸術家。
微細な粒子を発生させるミストマシンによる彫刻的インスタレーションで不思議な世界観を作り出します。
今回の出展作品は真っ暗な部屋に現れる光の空間に身を置いて楽しむことができます。
オラファー・エリアソン/Olafur Eliasson
【国籍】デンマーク
【出展作品】丸い虹/Round Rainbow
設置場所に応じたサイト・スペシフィックなインスタレーションをメインに活動。
自然現象や建築物を思わせる作品で鑑賞者の視覚や認識を揺り動かすことを狙っています。
今回の出展作品はシンプルなクリスタルのリングが作り出す想像を超えた空間を体験できます。
大巻伸嗣
【国籍】日本
【出展作品】リミナル・エアー・スペース-タイム/Liminal Air Space-Time
展示空間を非日常的な世界に生まれ変わらせるインスタレーション作品やパブリックアートを発表。
日常において基準となっているものを変容させることで存在価値の崩壊と創造を表現しています。
今回の出展作品は森タワーから見える東京の街を背景に風の動きを感じる作品を鑑賞できます。
グザヴィエ・ヴェイヤン/Xavier Veilhan
【国籍】フランス
【出展作品】光線/Rays
見えないものを現実化することを目的とした作品を制作。
コルビュジエのユニテ・ダビタシオンやミースのバルセロナ・パビリオンを舞台とした展示も実施。
今回の出展作品はカラトラバ設計の橋を彷彿させるシンプルでダイナミックな作品となっています。
コンスタンティン・ブランクーシ/Constantin Brâncuşi
【国籍】ルーマニア
【出展作品】空間の鳥/Bird in Space
20世紀の抽象彫刻に決定的な影響を与えミニマル・アートの先駆的作品を残した彫刻家。
描写する対象物の本質を捉え余分なものを削ぎ落とし単純な形態に写す作風が特徴。
今回の出展作品は凛と輝く黄金の姿が展示会の顔にふさわしいオーラを放っています。
ジョン・マックラッケン/John McCracken
【国籍】アメリカ
【出展作品】翼/Wing
高反射で滑らかな表面を特徴とする樹脂で作られた彫刻を制作。
物質世界とデザインの間に存在する相互関係を問うことをテーマとしています。
今回の出展作品は映画「2001年宇宙の旅」で猿と人類の前に現れる物体モノリスのモデルでもあります。
ホセ・マリア・シシリア/José María Sicilia
【国籍】スペイン
【出展作品】瞬間/The Instant
祖父と父が建築家ということもあり最初は建築を学んだがアートに対する欲求を抑えきれず美術大学に進学。
蜜蝋の支持体に油彩で花や蝶のモチーフを描いた大画面の連作で知られます。
今回の出展作品は18金の鏡面仕上げで作られたジュエリーのような美しさに心奪われます。
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