期間 | 2015年7月18日(土)から2015年10月12日(月) |
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場所 | 東京都江東区三好4-1-1[地図] |
交通 | 東京メトロ大江戸線・半蔵門線 清澄白河駅 徒歩15分 |
詳細 | 東京都現代美術館HP |
オスカー・ニーマイヤー展
「オスカー・ニーマイヤー展」の内容
ブラジルを代表する建築家の日本初の大回顧展「オスカー・ニーマイヤー展」へ行ってきました。
約1世紀にわたる建築デザイン活動を図面・模型・写真・映像で紹介します。
女性の身体に例えられるように有機的で自由な曲線を特徴とするニーマイヤーのデザイン。
ブラジルの自然が持つ生命感とモダニズムの幾何学を見事に融合させています。
プリーツカー賞・アメリカ建築協会ゴールドメダルなど数々の建築賞を受賞。
その成功は建築という概念を超えてブラジルの名を世界に知らしめる多大な貢献を果たしました。
展覧会の会場構成は日本人建築家ユニットのSANAAが担当。
老若男女問わず訪れた誰もを必ず満足させる展示構成がなされています。
模型企画・製作は野口直人建築設計事務所が担当。
分かりやすい大きさで丁寧に作られています。
大きな面積の1フロアーを活用し期待以上のニーマイヤーワールドが広がっていました。
「曲線は全宇宙を構築する」というニーマイヤーの言葉。
故郷の山・川の流れ・海の波・愛する女性に美しさを見い出し表現し続ける。
ニーマイヤーの軌跡とブラジルの暑い鼓動を感じる展示会でした。
「オスカー・ニーマイヤー展」の展示風景
2012年に104歳で亡くなるまで精力的に仕事を続けた巨匠建築家の大回顧展。
日本とブラジルの外交関係樹立120周年を記念した交流事業の一環として開催されます。
ニーマイヤーデザインの椅子と写真のプロローグがお出迎え。
ニーマイヤーが魅せられたブラジルの大自然の上空を飛び回る迫力ある映像。
リオデジャネイロの山の麓に斜面に埋め込まれるように建つカノアスの邸宅。
邸宅に貫入した岩はモダニズムの建築言語の枠にとらわれない奔放さを感じさせます。
うっそうと木が生い茂る自然の中に溶け込むかのように建つ美しい自邸です。
ベロオリゾンチで行われた大規模な都市計画パンプーリャ・コンプレックスの写真。
構造家・画家との共同制作により生命体のような建築を実現したサン・フランシスコ・アシス教会。
ジグザグのスイミングプールに併設された波形の屋根が印象的なパンプーリャ・ヨットクラブ。
小さな人工島の上に建設された滑らかに湾曲するダンスホール。
透明感のある事務局棟と力強い表現の総会議場棟との対比が見事なニューヨークの国際連合本部ビル。
1960年に完成したニーマイヤーの代表作である人工都市ブラジリアのゾーン。
水平に広がる広大な風景の中に複数のユニークな公共建築が点在します。
16本の柱が花束のように束ねられ王冠のような形をしたブラジリア大聖堂。
骨組みや工事の様子など建設当時の貴重な写真が並びます。
国民会議議事堂の写真とデザイン画。
ルネサンス時代のギリシャ建築をルーツに進化させたアウヴォラーダ宮の特徴的な柱。
建築写真家イワン・バーン撮影のブラジリア航空写真。
かつて何もなかった内陸部の土地がブラジルの中枢となる存在に生まれ変わりました。
約1時間に及ぶニーマイヤーのドキュメンタリー映像は見応えたっぷり。
リオデジャネイロの対岸にある都市のランドマークタワーであるニテロイ現代美術館。
花をイメージした直径50メートルの円形の物体を幹で支えるなど独特な形態をしています。
360度窓が設けられた宇宙船のような姿は近未来感を漂わせています。
蛇行する真っ赤なスロープが来場者の期待を高め内部へと導きます。
ニーマイヤーが選んだ岸壁の敷地に際立つランドスケープ建築です。
パリに亡命した際に手掛けたアルジェリアのコンスタンティーヌ大学。
300メートルに及ぶ建物の中に全学部の教室をまとめ新しい大学のあり方を提案しました。
Google提供の航空写真を土台に作られたサンパウロのイビラプエラ公園のゾーン。
広さ180ヘクタールの公園に産業館・講堂・展覧会場など5つの文化施設が存在します。
マティスの切り絵のフォルムを思わせるダイナミックな散歩道が敷地を横断します。
鮮やかで踊るような曲線が美しい講堂内部の写真。
屈んだり寝転がったりしながらまるで現場にいるかのように楽しむことができました。
ニーマイヤーデザインの黒漆塗りの椅子。
自由な曲線を用いた家具と貴重なドローイング。
荒涼とした土地に建つ創造性豊かな建築に必ず会いに行きたくなる展示会です。
「オスカー・ニーマイヤー展」のポスターコレクション
展示室入り口。
現代美術館の最寄駅である清澄白河駅の構内。
京王線新宿駅のホーム。
「オスカー・ニーマイヤー展」の関連書籍
世界建築巡りについて
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