現代美術に魅せられて ─ 原俊夫による原美術館コレクション展

現代美術に魅せられて ─ 原俊夫による原美術館コレクション展_1
会期 パート1:1月6日(土)~ 3月11日(日)
パート2:3月21日(水)~ 6月3日(日)
会場 原美術館
住所 東京都品川区北品川4-7-25[地図
アクセス 北品川駅 徒歩10分
公式サイト 原美術館

展覧会の内容

創設者・館長の原俊夫によるコレクション展『現代美術に魅せられて ─ 原俊夫による原美術館コレクション展』へ行ってきました。

1,000点の所蔵作品の中から選び抜いた絵画・写真・立体・映像・インスタレーションを紹介します。

1979年に日本における現代美術館の先駆けとして開館した原美術館。

現代美術の発展と国際交流に情熱を傾け様々な展覧会を開催しコレクション活動にも力を注いできた原氏。

日本に現代美術館を作ろうと40歳で思い立ち、作品の収集を始めた。

それからは可能な限りアトリエや自宅を訪ねて作家と会い、海外にも赴いた。

表現者が何を想い制作に至るか、作品を観るだけでなく直接話を聞くことで学び、私は自分の目でコレクションを築いてきた。

この姿勢は現在まで貫いている。

美術館の顔であるコレクションは、私の挑戦の軌跡でもある。

ふと、自身の采配で展示したいという思いに駆られ、展覧会をキュレーションしてみることにした。

とは言え1,000点以上の作品から選ぶのは容易ではない。

前期と後期に分け、前期は母体となるアルカンシエール美術財団を設立した1977年から、美術館を開館して間もない1980年代前半までの収集作品を中心に、後期は美術館の活動を通して出会い購入した作品群で構成する。

作品に込められた作家の想いやこだわりを大切にし愛を持って購入する。

世界中から集めた貴重なアート作品の魅力を日本に伝え続けてくれる原氏に感謝する展覧会でした。

気になった作品:前期

シグナル

作家 タキス
制作 1956年
材料

細長い3本の鉄の棒がアンテナを立てる繊細な神経を想像させる作品。

さざ波

作家 ジョージ・リッキー
制作 1965年
材料 ステンレス

人工的な材料で波の揺れや煌めきを表現した作品。

海景No.13

作家 トム・ウェルセルマン
制作 1966年
材料 カンヴァスに油彩

バカンスをエンジョイする女性の気持ちを足先の絵だけで表現した作品。

なまゴミ

作家 アルマン
制作 1969年
材料 ゴミ・その他

日常生活において人間はこんなにもゴミを生む生き物なのかとハッとさせられる作品。

星状双対正四面体

作家 バックミンスター・フラー
制作 1980年
材料 プラスチック・ブロンズ・アクリル・エポキシ樹脂

7色の棒で構成された立体に工学者・思想家でもあるフラーの精神が表れた作品。

仏の海

作家 杉本博司
制作 1995年
材料 ゼラチンシルバープリント

48枚の仏像写真に取り囲まれた空間で自分の日頃の行いを問われるような気持に陥る作品。

気になった作品:後期

モーツァルトへのオマージュ

作家 崔在銀
制作 1988年
材料 鷲・ごま油・粘土・ボルト

ボルトで固定された背中のような楽譜に音楽家の宿命を感じる作品。

網膜#2(紫影)

作家 大竹伸朗
制作 1988年~1990年
材料 写真・布テープ・プラスチック・木製パネル

網膜の中に存在する多様な色・傷・艶を豊かに描いた作品。

案内嬢の部屋1F

作家 やなぎみわ
制作 1997年
材料 写真

同じ制服に身を包む無表情の案内嬢たちの旬の短さに切なさを覚える作品。

PixCell[Skull]

作家 名和晃平
制作 2003年
材料 ミクストメディア

アクリルボックスの中に浮かぶ頭蓋骨がどのような仕組みになっているのか分からず引き込まれる作品。

スイミングプール

作家 アドリアナ・ヴァレジョン
制作 2005年
材料 カンヴァスに油彩

誰かが泳いだ後の水の揺らぎがプールの底の目地から伝わる作品。

ママ・ブッシュ

作家 ミカリーン・トーマス
制作 2009年
材料 パネルにラインストーン・アクリル絵の具・エナメル塗装

花柄のソファの上で寛ぐ女性の優しい眼差しが印象的な作品。

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