ジュリアン・オピー
会期 | 2019年7月10日(水)~ 2019年9月23日(月) |
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会場 | 東京オペラシティ・アートギャラリー |
住所 | 東京都新宿区西新宿3-20-2[地図] |
アクセス | 初台駅 徒歩4分 |
公式サイト | 東京オペラシティ・アートギャラリー |
展覧会の内容
点と線という最小限の視覚言語で生き生きとした人物像や風景を表現するイギリス出身の現代美術家の展覧会『ジュリアン・オピー』へ行ってきました。
絵画という枠にとどまらないハイブリッドな魅力に満ち溢れた作品たちを紹介します。
1958年にイギリスのロンドンで生まれた ジュリアン・オピー(Julian Opie)
ゴールドスミス・カレッジで美術家の マイケル・クレイグ・マーティン(Michael Craig-Martin)に師事を受け1983年に卒業。
緩やかでユーモラスな金属の彫刻シリーズを制作しヨーロッパのアートシーンを旋風。
人間・動物・風景などを極限まで簡略化し限られた要素で表現する作風が世界中で大きな支持を集め続けています。
本展覧会は日本の美術館では11年ぶりに開催されるジュリアン・オピーの大型個展。
オピー氏制作のBGMが流れるリラックスした会場で平面作品と立体作品に分けて展示。
ただその時のリアリティが切り取られた作品にキャプションはなく楽しみ方の全てが観客の感性に委ねられます。
シンプルでありながらも対象物の個性が的確に伝わってくる作品はオピー氏の研ぎ澄まされた感性の賜物です。
「Simplicity is the ultimate sophistication.」by. レオナルド・ダ・ヴィンチ
「Less is more.」by. ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエ
装飾的要素を最小限に切り詰めた簡素な形式であるミニマリズム。
全ての物事において何を取捨選択し自分のスタイルをどう作り上げていくのかを考えさせられる展覧会でした。
展示風景
気になった作品
Sam Amelia Jeremy Teresa
素材 アルミニウム・ナイロン・電球
小走りで過ぎ去る人々の姿から現代社会の慌ただしさを感じます。
Walking in New York 1
素材 壁面にエマルジョン塗料・塗装した木材
イヤホンやスマホを使用しながら颯爽と歩く現代人の姿。
Jada Teresa Yasmin Julian 2
素材 コンピュータアニメーション・LEDスクリーン
画面の中を小走りで行き交う人々の姿がどこか滑稽でクスッとなります。
Towers 1
素材 アルミニウムに自動車用塗料
整然と建ち並ぶビル群は画一的なフォーマットに揃えられた現代都市そのものです。
Crows
素材 コンピュータアニメーション・5台の両面LEDスクリーン
攻撃的で怖いカラスもオピー氏の手に掛かれば.愛らしいデジタルアートへと変貌します。
Telephone
素材 青銅・石の台座
手にした携帯電話に目を落とす女性の姿は世界中どこの都市にも見られる普遍的な人物像です。
日本のインターネットインフラを支えている GMOインターネット の代表取締役会長兼社長の 熊谷正寿氏 のコレクション。
GMOオフィスのエントランス・会議室・社員食堂など至る所に熊谷氏の ジュリアン・オピー・コレクション が溢れています。
GMOグループのお客様にナンバーワンのサービスを提供するためにスタッフの感性を磨く環境作りを目的としているそう。
「私がジュリアン・オピーの作品を収集しはじめたのは、彼の作品が、当社グループの事業の根幹である“インターネット”に近い、と本能的に感じたのがきっかけでした。
必要最小限の要素で構成されたミニマルな表現ながら、描かれた人物の個性や特徴を強く印象付ける彼の作品は、膨大な情報を0と1の組み合わせで処理するインターネットに共通すると感じ、経営者としても強く惹かれていきました。
彼の作品を一言で表すならば、ミニマリズムの極致、アートも経営もシンプルが1番なのです。」
実は20代のほとんどをGMOインターネットで過ごした管理人。
前半は内部統制担当・後半はインハウスSEO担当として働いていました。
GMOを卒業した現在は お名前.com ドメインキング Office 365 Business などのサービスを利用する1ユーザーとしてGMOの成長を陰ながら見守っています。