メキシコ建築巡り2019

【期間】2018年12月30日(日)から2019年1月8日(火)の8泊10日
【費用】航空代金&宿泊料26万円+現地出費8万円=合計34万円
メキシコのメヒコ州とメキシコシティ州へ建築旅行に行ってきました。
今後メキシコへ行く方の参考になるよう、訪れた建築の概要・街の様子・グルメ情報などをまとめています。
メキシコ建築巡り1日目

成田空港から運航する 全日空航空 に乗って メキシコ・シティ国際空港 に到着。

到着ゲートから遠い両替所ほどレートが良いということでグングン歩いていきます。

良さげな両替所で5万円分のメキシコ・ペソに両替しました。

メキシコシティの移動はUberが便利ということでバス&タクシー乗り場でUberを呼びます。
8日間乗りまくって合計2万円ぐらいでした☆

今回の宿泊先 Sheraton Mexico City Maria Isabel Hotel に到着。

大の字で寝れるキングサイズのベッド。

旅の疲れを癒やすバスタブも申し分ありません。

到着早々建築巡りに出発!

芸術性の高い空間でメキシコ人アーティストの作品を展示する美術館のようなホテル。
先史時代を連想させる要素と近代的な要素の組み合わせでできた独特の世界観。
航空券とセットで割安に泊まれるホテルを選びカミノ・レアルに宿泊しなかったことを猛省しました。

夕食はルームサービスで鶏肉のレモンバター蒸しとアスパラガスのオリーブオイル炒めを頂きました。
あまりの空腹でガッついたため食事前の撮影を忘れてしまいました(^^;)
メキシコ建築巡り2日目

朝食を食べにホテル1階のレストランへ。

ブッフェは日本円で2,000円ぐらいしますが小食のため元が取れないのが悩みです。

メキシコ出身の実業家カルロス・スリム・エルー(Carlos Slim Helú)のコレクションを展示する美術館。
日の光に照らされたモザイクタイルがオーロラのような輝きと色彩を放ちます。
6フロアーにわたる充実のコレクションが楽しめて入場無料はかなり驚きでした。

昼食を食べにちょっぴり高級なメキシコ料理店 El Balcón del Zócalo へ。

Hola(オラ)♪

ソカロ広場(Zócalo)を一望できる素敵なテラス席へ。

タコとイカ墨のカルパッチョを頂きました。

アステカ帝国時代に政治と文化の中心地として栄えたソカロ広場(Zócalo)付近をぶーらぶら。

メソアメリカ文明の衣装を身に纏った伝統的な踊りのパフォーマンス。

お香やハーブで魂を清める伝統的な儀式などを行っていました。

観光客や大道芸人で賑わう歴史地区に建つの大聖堂。
幅59メートル・長さ128メートル・高さ67メートルのアメリカ大陸最大規模のキリスト教建築です。
建築様式・意味合い・雰囲気が異なる16の礼拝堂の個性を楽しめました。

夕食を食べにホテルのラウンジにある SUSHI BAR へ。

アボガドロールと白ワインを頂きました。
メキシコ建築巡り3日目

早めに就寝したものの外の賑わいに目が覚めてホテル前の大通りへ。

人混みをかき分けて歩くこと数分。

ニューイヤー・コンサートのステージが見えてきました!

エモーショナルな音色と踊り出したくなるリズムがラテン音楽の魅力♪
#メキシコ建築巡り2019🇲🇽
— Ikue💫世界建築巡り🌏企業ブランディング/SEO👩💻 (@ikue_21) January 2, 2019
【3日目】
夜中に起きて、ホテル前の大通りで行われる New Year Street Live へ🎵
大通り一帯にモニターが配置されていて、沢山の人が新年を祝福㊗️
大通り一帯は全店閉店・屋台とか出さない・沢山の警官待機などの対策で、安全性の確保とゴミを出さない工夫がされていた😌 pic.twitter.com/HpgQKjC5kI

朝食を食べにホテル前の Starbucks Coffee へ。

Hola(オラ)♪

ベーコンチーズブレッドとカモミールティーを頂きました。

メキシコ最大の都市公園の1つである チャプルテペク公園 に到着しました。

日光浴を楽しむキュートな猫さんを発見!

世界建築巡りでは猫との出会いを大切にしています。

チャプルテペック公園の高台を登っていきます。

坂を上るごとに視界が広がりメキシコシティの街並みが一望できます。

西半球最大の都市公園であるチャプルテペック公園の高台に建つ城。
激動の時代を振り返る歴史博物館として一般公開しています。
芸術的な内装や天国のような庭園に溜め息の連続でした。

昼食を食べにカジュアルなメキシコ料理店 Restaurante Sanborns へ。

回転寿司屋さんのような不思議なレイアウト。

パサパサした鶏肉&野菜炒めとレモネードを頂きました。

メキシコの素敵な工芸品が見つかる市場 Mercado de Artesanías La Ciudadela へ。

1月1日の開店率は全体の約50%といったところ。

マゼンダピンクのマットとクロスを購入しました。

宿泊先のホテルの1階にあるジュエリー&工芸品店 Joyeria Yamaguchi でスカルのテキーラグラスを購入しました。

夕食はホテルのラウンジにある SUSHI BAR で寿司&串揚げセットと赤ワインをいただきました。
メキシコ建築巡り4 日目
メキシコ建築界の巨匠ルイス・バラガンのご紹介
フルネームは、ルイス・ラミロ・バラガン・モルフィン(Luis Ramiro Barragán Morfin)です。
1902年、メキシコのハリスコ州(Jalisco)のグアダラハラ(Guadalajara)に誕生しました。
1919年、グアダラハラの自由工科大学土木工学科に入学し、水力工学を専攻しました。
卒業後しばらくして、1925年から1927年にかけて、ヨーロッパを中心とした建築旅行へ旅立ちました。
ヴィラや庭園の美しさに感動し、ランドスケープ・アーキテクチャーに強い関心を持つようになりました。
バラガン建築のキーワードは、「カラフル」「平面」「自然」「光」「水」です。
バラガンが生きてたらきっとこう言う。
「インスタ映え?それが何だか知らないが、俺は90年以上前から映え職人やってるけどな!」

Martin Luque と Pancho Gilardi が友人たちと過ごす場所として建設した邸宅。
建物の配色はメキシコの芸術家チューチョ・レイズ(Chucho Reyes)の絵画から採用しました。
色と光のバラガンマジックにすっかりかかってしまいました。

メキシコ出身の芸術家ルフィーノ・デル・カルメン・アレジャネス・タマヨ(Rufino del Carmen Arellanes Tamayo)の作品を展示する美術館。
地面の中から湧き出るように互い違いに積み上げられたコンクリートのボリューム。
広々とした空間でダイナミックなアートを堪能できました。

昼食を食べに美術館の1階にある無国籍料理店 Restaurante Tamayo へ。

サーモンライスとスパークリングワインを頂きました。

公園の中心部にある植物園 Jardín Botánico de Chapultepec を散策。

チャプルテペック湖ではボートに乗れちゃったりします。

屋台がひしめく通りをぶーらぶら。

映え~!なスナック。

映え~!なアイス。

映え~!な綿菓子。

映え~!なメイクサービス。

メキシコに来ればインスタ映えのネタに事欠くことはまずありません。

メキシコ出身の建築家ルイス・バラガン(Luis Barragán)が住んでいた邸宅と仕事場。
メキシコの伝統的な要素とバラガンの哲学的&芸術的要素を融合させた最高傑作の世界文化遺産。
バラガン邸を支えているのは全員ボランティアのスタッフと聞いて大変驚きました。

3階のパティオで撮影した1枚。

鮮やかな色使いと平面が美しいルイス・バラガンの建築からインスピレーションを得たネックレスの撮影も行いました。

今回バラガン邸を案内してくれたのは メキシコ国立自治大学(UNAM)の建築学生のジョバンニ君。
日本の文化やアイドルが大好きで日本語も熱心に勉強中(^^)
1番好きな建築家はバラガンで2番が安藤忠雄氏と伊東豊雄氏だそう!
バラガンの光の操り方や日本の技術への関心など色んな知識を教えてくれました。

ちなみにバラガン邸の隣にはバラガンの親戚がお住まいだそうです。

夕食はルームサービスでボロネーゼパスタを頂きました。
メキシコ建築巡り5日目

サラブレッドの繁殖と競走馬の訓練を専門に行う Folke Egerstrom ファミリーが建設した厩舎と邸宅。
馬が男の象徴であるのに対して赤錆色の噴水から流れ落ちる変化の激しい水は女を象徴しています。
こんなリッチな家に生まれて死にたい人生だったと心から思いました(笑)

建築家のザハ・ハディッド(Zaha Hadid)が20分瞑想したらしい秘密の庭園でパワーをチャージ☆

向こうから何かが駆け寄ってくる気配が・・・!

とっても人懐っこいロバさん。

とっても優しい眼差しのポニーさん。

サン・クリストバルの可愛い住人の方々とハイチーズ(^^)

数分しか触れ合っていない外国人との別れをとても名残惜しんでくれました。

馬とライダーのグループが散歩し休憩するための噴水のある公園。
スモッグや騒音で荒涼としたメキシコシティ州でバラガンが創造した小さなオアシス。
撮影を始めたら向かいの家から管理人さんが現れて水を出してくれる神対応を受けました☆

高級住宅地を東西に貫く全長2キロメートルの細長い公園。
建築物に緑色を用いず自然の緑を借景することで建築を完成させるのがバラガン建築の特徴。
高級住宅地に作られたオアシスでリスや小鳥などの小さな命が伸び伸びと生きていました。

昼食を食べにカジュアルなメキシコ料理店 Toks へ。

Hola(オラ)♪

白身魚の野菜添えとウーロン茶を頂きました。

交通量の多い幹線道路間にある楕円形の島に建つタワー。
工業用煙突の建設に使用されるコンクリート充填用の木製型枠を用いて制作されました。
交通量が多く排ガスが半端ない立地での撮影はなかなかの忍耐力が問われるハードなミッションでした。
メキシコ建築巡り6日目

メキシコシティ州の中心部にあるカトリック教会。
厚さ5センチのコンクリート屋根は建物の正面にある十字架の柱と石積みの壁によって支えられています。
訪れる人も少なくじっくり自分と向き合える静かな場所でした。

年始休業だったリカルド・レゴレッタ・ビルチス設計の美術館 Centro Nacional de las Artes を外側から参拝。

メキシコ国立自治大学・政府・文化の三者が共同運営する文化&芸術活動促進のための施設。
16世紀に建設されたイエズス会の生徒たちが学び住む学校を再建した建物。
見応え充分なのに日本円で約140円という入場料の安さにビックリしました!

混雑するメキシコシティ中心部の歴史地区へ。

人混みが苦手なので空いてる道を選びながら散策。

路面店でタコスなどのフードを買ってその場で食べるのがメキシコ市民の日常です。

原型はオシャレなんだけど酷い落書きで台無しになっている建物。

いつ崩れてもおかしくなさそうなボロボロのアパートも少なくありません。

国立劇場と国立近代美術館を併設する宮殿。
イタリア産の白大理石ビアンコ・カララ(Bianco Carrara)と鋼鉄で芸術性を表現しました。
チケット売り場が長蛇の列で芸術鑑賞は断念したけど建築鑑賞だけでも見応え充分でした◎

夕食を食べにホテルの近くの和食店 teikit へ。

Hola(オラ)♪

具材たっぷりのラーメンとブルーベリーカクテルを頂きました。
メキシコ建築巡り7日目

メソアメリカ文明の伝統が色濃く残るソチミルコ(Xochimilco)へ。

結婚式やパーティーのセレモニールームとして使用されているレストラン。
花に例えられた木舟のトラヒネラスを参考に運河に浮遊する蓮の花のような建物をデザインしました。
壁の落書き・塗装の剥がれ・窓ガラスの欠けなどが酷く残念な保存状態でした。

ラテンアメリカ最大規模の大学であるメキシコ国立自治大学(UNAM)が運営する現代美術館。
45度に傾斜したガラスのファザードに映る水盤の波紋が訪問者を歓迎。
大学が休校で展示室も休館のためエントランスホールの吹き抜けのみ散策しました。

美術館のレストランで不思議な味のソースがかかった目玉焼きとレモネードを頂きました。

ペドレガル邸のオーナーが運営する複合施設 TETETLÁN へ。

エントランス付近にファッション用品と工芸品のショップがあります。

奥へ歩くとバラガン風のデザインが素敵なメキシコ料理店があります。

オシャレな書籍が並ぶ2階のフリースペースでペドレガル邸のツアー時間まで待機します。

バラガンの友人である Eduardo Prieto López の住居として建設された邸宅。
バラガン自らが土地開発に関わりモダンな分譲住宅地として販売し成功させたプロジェクトの1つです。
現在はアートコレクターのファミリーが住む住宅としてセンスの良い調度品や庭がキープされていました。

キューバ出身のインテリアデザイナーのクララ・ポルセット(Clara Porset)の椅子に座り撮影した1枚。

ジュメックス財団の会長エウへニオ・ロペス・アロンソ(Eugenio López Alonso)のコレクションを展示する美術館。
建物全体にベラクルス州のハラパ(Xalapa)産のトラバーチン(石灰質化学沈殿岩)を使用しています。
クールなビル群を背景に写真撮影が楽しめるテラスも一見の価値ありでした。

夕食を食べにホテルの近くの和食店 FUJI へ。

立派な寿司カウンターを発見!

旅館の食堂のような雰囲気に心が落ち着きます。

シンプルな醤油ラーメンとチェリーカクテルを頂きました。
メキシコ建築巡り8日目

ラテンアメリカ最大規模の大学であるメキシコ国立自治大学(UNAM)のキャンパスへ。

ラテンアメリカ最大規模の大学であるメキシコ国立自治大学(UNAM)の図書館。
顔のような南側の壁画はスペイン植民地時代にアメリカ大陸で起きた出来事を描いています。
広大なキャンパスを眺めながら読書や勉強を楽しめる場所でした。

メキシコの食料品・原材料・工芸品を販売する市場 Mercado de Coyoacán へ。

中南米諸国のお祝い事に使用されるくす玉のピニャータ(Piñata)が彩る店内。

映え~!な色とりどりの商品が所狭しと並んでいます。


昼食を食べに市場近くのレストラン CENTENARIO 107 へ。

Hola(オラ)♪

キラキラした木漏れ日に惹かれてテラス席へ。

ナッツとキノコたっぷりのパスタを頂きました。

メキシコ出身の芸術家フリーダ・カーロ(Frida Kahlo)のコレクションを展示する美術館。
フリーダの制作活動や私生活を明らかにするオブジェを公開&保存しています。
波瀾万丈の生涯を遂げたフリーダの生き方そのものに惹かれて世界中から訪れる人が絶えない様子でした。

バラガン邸を案内してくれたジョバンニ君と一緒にカフェバー Doña Chela Cervantes へ。

Hola(オラ)♪

ジョバンニ君の生活・建築や日本語の勉強・バラガン邸の仕事など色んなことをお話ししました。

今回の戦利品はスカルグッズが多めです。
まとめ

スペイン植民地時代の歴史的背景もあり多様な人種と民族が集まり成り立つ国メキシコ。
その多様性が建築から食べ物にいたるまで自由でカラフルな色使いとして表れていたように思う。
美術館や個人邸宅として管理され見学料収入を得ている建築に限り竣工当時の美しい姿を維持できている。
中長期的視点で建築の計画を立てる重要性を再認識した建築旅行でした。