イタリア建築巡り2016
【期間】2015年12月29日(火)から2016年1月8日(金)の9泊11日
【費用】航空代金&宿泊料16万円+現地出費5万円+想定外出費11万円=合計32万円
イタリアのローマへ建築旅行に行ってきました。
今後イタリアへ行く方の参考になるよう、訪れた建築の概要・街の様子・グルメ情報などをまとめています。
イタリア建築巡り1日目
アリタリア航空で13時間のフライトを楽しみ、ローマ・フィウミチーノ空港 に到着。
レオナルド・エクスプレスに乗ってローマの中心部に向かいます。
所要時間は、直通列車で約32分、シャトルバスで約50分、タクシーで約50分です。
ローマ・テルミニ駅には21時頃到着しましたが、人が多いのでそこまで治安の心配はありません。
ショップや飲食店が並ぶエリア。
ショップや飲食店が並ぶエリア。
約5分の乗車で30ユーロをぶん取るぼったくりタクシーにうっかり乗車。
宿泊先の Hotel Best Roma に到着しました。
Buona sera(ブォナセーラ)!
ホームページのゴージャスな掲載写真と全く違うめちゃくちゃ狭い部屋に案内され愕然。
これは詐欺だと雇われスタッフに訴え疲れて就寝しました。
イタリア建築巡り2日目
Buongiorno(ブォンジョルノ)!
ホテルの食堂で朝食。
ライトすぎるメニューに愕然としつつも他の旅行者と会話を楽しめた良い機会でした。
早朝のホテルの外観。
通りの中央にあるのはトラム用の線路。
このような看板がある停留所にトラムとバスが停まります。
ローマの観光地は地下鉄・トラム・バスで簡単に周れます。
駅や観光名所で販売している乗り放題カード ROMA Pass を買って色んな場所へ行きましょう。
第264代ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世の意志により建てられた教会。
三位一体を表す南側の3つの帆は256個のプレキャスト・コンクリートで構成されています。
メジャーな観光ガイドには載っていないため観光客も少なく神聖な空間を独り占めできました。
イタリアのビール会社Peroniの醸造所を改修し建てられた現代美術館。
内装・外装ともにガラスが多く使用され建物の骨組みがよく分かり構造物そのものが魅力的。
建設途中の現場を探索するかのようなワクワク感が楽しめました。
昼食兼夕食を調達しにテルミニ駅のマクドナルドへ。
イタリアのビッグマック指数はなかなか高く他のハンバーガーも手に届かない値段。
でもなぜか100円マックならぬ1ユーロマック的な激安メニューがあったので単品でいくつか購入しました。
イタリア建築巡り3日目
ローマ帝国初代皇帝アウグストゥス政権時代の貴重な記念碑を保存する博物館。
北イタリアの一部であるガリアやスペインでの終戦を記念して作られた平和の祭壇を祭っています。
紀元前の歴史的建造物を保護する現代建築の優しい姿が印象的でした。
紀元前10年にエジプトから運ばれてきたオベリスクが建つポポロ広場を通過。
80ヘクタールの広大なイギリス式庭園を有する ボルゲーゼ公園 を散策します。
ヨーロッパは自然の中で芸術鑑賞ができて最高です。
公園内の屋台でピザを注文。
生地が固く味も微妙だったのでちゃんとしたレストランで食べなければいけないことを学びました。
シエーナ出身の枢機卿シピオーネ・ボルゲーゼの個人コレクションを展示する美術館。
1階は大理石の彫刻や豪華な調度品をメインに2階は絵画作品をメインに合計20の客室を構えます。
素敵な芸術作品に囲まれた贅沢な生活への憧れがより一層高まる時間でした。
旅行初日から体の蕁麻疹が悪化していたのでクレジットカード会社の保険サービスを利用。
スムーズな手配で訪問医と通訳の方がホテルの部屋まで来てくれました。
食べてはいけないものリストを渡されに泣きそうになりながらも大晦日の夜の対応に大変感謝しました。
イタリア建築巡り4日目
元旦も早起きして建築巡りに向かいます。
1人で迎える新年もローマなら悪くはありません。
29,000平方メートルの恵まれた敷地に建つイタリア初の現代芸術専門の国立美術館。
しなやかに湾曲する壁・様々な方向に交差する通路・流れ星の軌跡のような流線型の照明など。
ハイセンスな現代アートと建築に刺激を受け新年に相応しいスタートを切ることができました。
レストランのブッフェランチもなかなか美味しかったです。
あらゆる音楽ジャンルのニーズを満たすことを目的に構築された音楽専用の複合施設。
3つのホールが向かい合うオープンエリアの円形競技場はイベントスペースとして機能しています。
緑豊かな広い公園に囲まれ子供たちの遊び場としても賑わっていました。
イタリア建築巡り5日目
ローマ帝国の第9代皇帝ウェスパシアヌスによって建設された円形競技場。
娯楽施設として剣闘士・捕虜・奴隷・猛獣の殺戮ショーや公開処刑が行われていました。
円形競技場の原点でありローマ帝国激動の時代を知る建築として圧倒的オーラを放っていました。
ローマ帝国皇帝コンスタンティヌス1世時代の勝利を祝う記念碑。
基礎と下部構造は石灰華・最上部は煉瓦・円柱は黄色大理石・その他は白大理石で作られています。
それほど大きくはないけれどローマ帝国全盛期のモニュメントが凝縮された存在感のある門でした。
テヴェレ川の東に位置しローマの七丘のうち最も歴史が古い丘。
ローマ帝国時代には初代皇帝アウグストゥスを筆頭に歴代の皇帝が宮殿を建設しました。
ローマの絶景をバックに素敵な記念写真が撮れること間違いなしのスポットでした。
古代ローマの政治・経済・宗教活動を司る機関が建ち並ぶ遺跡群。
演説や凱旋式が行われた神聖な大通りヴィア・サクラに沿って数多くのモニュメントが並びます。
ここで繰り広げられた出来事を想像し時がタイムスリップしたような感覚を覚えました。
近くのレストランで遅めの昼食。
魚介のパスタが10ユーロに白ワインが4ユーロと日本と同じくらいの価格帯でした。
イタリア建築巡り6日目
今日はメジャーな観光地を歩きます。
ちなみに今回の旅で何度か糞を踏んだため毎晩靴底を洗いました。
ローマの道路は汚れているので汚れてもいい靴を履くなど気を付けましょう。
様々な種類の神や宗派の壁を越えて全ての神を祭るために建てられた万神殿。
鉄筋や釘を使用せず数種類の石を混ぜ合わせて作られた大きなドームは神業もの。
ドームの開口部から見える空と光の動きに魅せられると同時に時の流れの速さを実感しました。
ローマ帝国初代皇帝アウグストゥス政権時代に使われた送水路をベースに建てられた噴水。
崖や盆地などのダイナミックな彫刻が泉から湧き出る水の流れを迫力あるものにしています。
願掛けのコインを1枚投げ入れ再びローマに来ることができるよう祈りました。
かつて近くに存在したスペイン大使館にちなんで命名されたピンチョの丘のふもとに位置する広場。
中段で二手に分かれ真ん中に踊り場を抱える舞台装飾のようなデザインからは高い芸術性を感じます。
富をもたらすローマへの恩返しとして修復工事に出資するBVLGARIの精神に尊敬を覚えました。
お腹を空かせて歩いていたら、イタリア料理店の Ristorante Trinità de’ Monti の店員さんに声を掛けられたので入店。
オシャレで混んでなくて私の好きな雰囲気です。
店先で案内された20ユーロのランチコースと4ユーロのワインを注文。
大好きなペペロンチーノも美味しい!
おやおやこれはコースメニューに入ってたっけ?
前菜・パスタ・パンって書いてあったような・・・。
食事が終わり席を立とうとすると「コーヒーは飲まないの?」と店員が。
私「コーヒーもコースに含まれてるの?」
店員「YES!」と言うので一杯。
値段の割にエライお得だなと思って渡された伝票に記載されていた金額はなんと44ユーロ!
お肉調理もコーヒーもコースには含まれておらず頼んでも無いのに勝手に出してきたわけです。
おまけに飲んでないミネラルウォーターの料金も含まれていたので店員と話した末40ユーロに・・・。
後日トリップアドバイザーでこの店を確認すると「高い料金を取られた!」とのコメントを散見!
トリップアドバイザーレベル4の店でもこういう詐欺をやっているのでくれぐれも注意しましょう。
後味の悪さを忘れようとオシャレなコンドッティ通りを散歩。
ローマで生まれた高級ジュエリーブランドのBVLGARI。
ローマで生まれた高級ファッションブランドのFEND。
フィレンツェで生まれた高級ファッションブランドのGUCCI。
イタリアには、世界を代表するブランドが沢山ありますね。
少し外れると静かな通りに。
日本の都心部では見ることができない古いビルや住宅が見れるのもローマの楽しみです。
イタリア建築巡り7日目
第216代ローマ教皇ユリウス2世の美術コレクションの展示を発端に建てられた美術館。
時代やテーマで分類された24の美術館・博物館・ギャラリー・礼拝堂の集合体です。
神業的偉業の作品を一気に見過ぎたため脳の処理速度が全く追いつきませんでした。
カトリック教会の総本山として世界中の巡礼者や観光客が絶えることのないバシリカ。
聖堂内には7つの礼拝堂があり偉大な建築家・彫刻家・芸術家たちが手がけた装飾で溢れています。
手の込んだ宗教建築とクーポラからの絶景を目の当たりにしカトリックの影響力を思い知りました。
イタリア建築巡り8日目
1942年に行われる予定だった国際博覧会に向けて開発された地区 エウローパ へ。
ローマの栄光とムッソリーニ政権の幕開けを記念して建設されたファシズム建築の数々。
余分なものを削ぎ落としたシンプルな美学を追求した時代。
真っ白な世界に迷い込む不思議な感覚です。
現在はFENDIのイタリア本社ビルであり1階はギャラリーとして使用されている宮殿。
6行×9列のアーチ型のファサードは Benito Mussolini の文字数にちなんだもの。
FENDI級のイケメン警備員が働くギャラリーで、エウローパの歴史や設計資料を見ることができました。
昼食を食べに、エウローパにあるレストラン Caffè Palombini へ。
エウローパのオフィスワーカーやイベント参加者で賑わっています。
10ユーロ程のブッフェランチで手軽に済ませることができました。
第二次世界大戦時には診療所として使用され現在はレンタルスペースとして使用されているオフィスビル。
立派な柱廊があるオフィスビルのポーチから高さ9メートルのモダンな窓が顔を覗かせます。
モダンでありながらギリシャ建築のモチーフが使われるなど新旧のコラボレーションが楽しめました。
お土産を買いに、ローマ・テルミニ駅の近くにある レプッブリカ広場 のショッピングモールへ。
イタリア食材専門店のEATALYで、美味しいチョコレートを購入しました。
同じショッピングモール内にローマ三越がありましたが、2021に閉店しました。
宿泊先近くのレストランで夕食。
一連の旅を通してですが日本のイタリア料理店で食べた方が美味しいという感想です。
建築だけでなく飲食店の事前調査もしっかりしなければと思いました。
イタリア建築巡り9日目
連日続いた雨が嘘のように晴天の最終日。
テルミニ駅から直通列車レオナルド・エクスプレスに乗りフィウミチーノ空港へ。
チェックインとセキュリティチェックを済ませてお店をぶーらぶら。
フライトまで時間を潰します。
カフェテリアでピザを食べながらボーっとし過ぎたせいか、フライトを乗り過ごすという大失態をやらかしました(><)
イタリア建築巡り10日目
航空券の買い直しなどでテンションが急落しヒルトンホテルに引きこもりながらフライトを待ちました。
まとめ
歴史・宗教・芸術など総じてレベルが高くローマは一日にして成らずを体感した建築旅行でした。