
期間 | 2015年7月10日(金)から2015年9月12日(土) |
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場所 | 東京都港区南青山1-24-3[地図] |
交通 | 東京メトロ千代田線 乃木坂駅 徒歩1分 |
詳細 | TOTOギャラリー・間HP |
期間 | 2015年7月10日(金)から2015年9月12日(土) |
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場所 | 東京都港区南青山1-24-3[地図] |
交通 | 東京メトロ千代田線 乃木坂駅 徒歩1分 |
詳細 | TOTOギャラリー・間HP |
台湾で人気の建築家集団「フィールドオフィス・アーキテクツ展:Living in Place」へ行ってきました。
町づくりから得た4つの気付きをテーマとした模型・写真・映像・インスタレーションを紹介します。
地域に根差すプロ集団として抱えるプロジェクトは徹底的に地元主義。
そういった姿勢を見せることで新しい生活を創造したい若者たちが自然と集まってくる。
フィールドオフィス・アーキテクツは人間の普遍的な真実の生き方を追求する意思同盟でもあります。
「2003年、住み慣れた街を離れて町外れに住むことにした。
その方があちこち旅して回るのに都合が良かったのだ。
実際に動き回ってみると、自然の力が自分の身体に浸透し、体験したものを整理することができた。
道端の水路の中を泳ぎ、食器を洗い、船までこしらえてみれば、水路のことがもっとよく分かる。
そこまでするのは、自分たちの家族に健康的な生活を送ってほしいからだ。」
感情によって非常に左右される田舎暮らしから気付いた多くのヒント。
懐かしさと優しさを感じる建築であると同時に人として学ぶべきことが沢山ある展覧会でした。
紺・緑・茶など自然に近い色味で統一された3階の会場。
活動拠点である宜蘭(イーラン)の美しい田園風景の写真がお出迎え。
町づくりから得た4つの気付きをテーマに会場が構成されています。
社会福祉センター・橋・遊歩道・展望台など時間をかけて広げていった公共空間のプロジェクト。
急いで詰めてやろうするのではなくまるで植物が持つ維管束のようにじわじわと進められました。
宜蘭での生活を通して身につけたのは自然の声に耳を傾け地元の知識から学ぶという姿勢。
都市と地方が互いに助け合い双方からヒントを得ることでより建設的に全体を運営できると知りました。
フィールドオフィスメンバーの年表からは事務所を離れても繋がりを大事にしている様子がうかがえます。
フィールドオフィスの大きな転機となった2003年の宜蘭への移転から現在までの思い出を展示した中庭。
雨が降った会場はまるで宜蘭の農村地帯の中に立っているかのような気持ちにさせてくれます。
木の板に印刷されたプロジェクト紹介や天井から吊るされたショートフィルムが個性的な4階の会場。
いざという時に活用できるよう意識的に余白を残した広場・公園・工場のプロジェクト。
程良い高さに基準線が引かれることで見慣れた風景もまた違って見える新鮮さを保つことができます。
工事現場や地元の人たちのイメージを現実化するように作られた大きな模型は使い込まれた様子。
環境に配慮した土木工学的技術を使用した宜蘭県立櫻花陵園のプロジェクト。
空・光・雨・霧が交差する自然の中に身を委ね自分自身と向き合うことのできる建築がそこにありました。
幸せとは「日々の暮らしが充実していること、そして好きな人たちとずっと一緒に暮らすこと。」
【日程】2015年7月10日(金)
【タイトル】Living in Place
【講演者】黄聲遠
黄聲遠氏の講演会に参加しました。
活動拠点の宜蘭や若者へのメッセージなどの話を簡単にまとめます。
宜蘭について
緑が多くて気候も良くリラックスできる地方都市。
日本と同じく台風や地震があり治水の改善が大きな課題。
建築の設計が専門だが土木や治水など様々な分野を学ぶことが出来る。
新しく作った堀は市民が日常的に集う環境教室としても活躍。
水は上手く利用すれば非常に美しい。
フィールドオフィス・アーキテクツの建築
少し狭い道を作れば出会いが生まれ少し暗い場所を作れば鳥が休める。
建築の本質は交流を生むことだと考えている。
未来を担う若者へのメッセージ
美術館や図書館には若者が自分たちの町を眺めながら将来を考えることの出来る展望場所を設置。
他人より劣る点があっても1つ1つの部品として重要な存在であることを知ってほしい。
楽しい気持ちを保ちながら努力すること。
自分も苦しい時代を経験してきたので若者には良いチャンスを与えていきたい。
黄聲遠による展覧会ガイド
黄聲遠自著を語る
世界建築巡りは、インフォメーションアーキテクトの山田育栄が訪れた世界の建築やプロジェクトなどの情報を紹介するサイトです。
建築学生や建築関係者はもちろん、国内外へ旅行する方などにも見ていただきたいと思っています。
一人でも多くの人に世界へ足を運んでほしい。
建築に触れると同時に、人との出会いや自己の発見といったかけがえのない機会に遭遇するでしょう。
インターネットの発達により世界中の情報を知ることはできますが、実体験に勝るものはありません。
このサイトが、訪れる国をより楽しむためのガイドブックになれば幸いです。
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