群馬建築巡り2021

【期間】2021年5月某日
群馬県の渋川市、前橋市、高崎市、富岡市、太田市へ建築旅行に行ってきました。
今後群馬県へ行く方の参考になるよう、訪れた建築の概要・街の様子・グルメ情報などをまとめています。
群馬建築巡り1日目

東京駅から 北陸新幹線 に乗車。

東京駅で購入したお弁当でランチタイムです♪

約1時間で高崎駅に到着。

JR両毛線に乗車。

約15分で前橋駅に到着。

駅の北側に大きなバスターミナルがあります。

バスに乗って今回の宿泊先がある本町停留所へ向かいます。

江戸時代に創業した白井屋旅館をリノベーションした美術館のようなホテル。
ヘリテージタワーの吹き抜けに張り巡らされた「ライティング・パイプ」を中心に様々なアート作品が点在しています。
スタッフさんとのコミュニケーションが取りやすく、小規模なホテルながら満足度の高い宿泊体験でした。

今回のお部屋は、現代アーティストの 猪瀬直哉 氏の作品が展示されたデラックスキングルームです!

お部屋のテーブルには、白井屋ホテルのフォトカード、代表の矢村功氏からのメッセージカード、この部屋を担当したアーティストのプロフィールカード、1947に発行された郷土かるた「上毛かるた」が置かれていました。

ベランダからの眺めはこんな感じ。

前橋で創業したアイウエアブランド「JINS」の店舗。
赤茶色の銅板葺の屋根は北東に位置する赤城山に呼応したデザインです。
次回訪れた際は1階のベーカリーカフェ「エブリパン」で美味しいパンとコーヒーを頂こうと思います。

37.6ヘクタールの広さを誇る群馬県立敷島公園の北側に位置する庭園。
現在は600種・7,000本のバラが花壇やイングリッシュガーデンを彩ります。
将来はバラの美しさと香りに包まれた中庭を作りたいと思いました。

夕食を食べにホテル1階にあるオールデイダイニング the LOUNGE へ。

レアンドロ・エルリッヒのインスタレーション「ライティング・パイプ」が一番キレイに見える席をチョイス!

エビフライ・オリジナルタルタルソース・マッシュポテト、ロゼワインを頂きました。

追加で、上州豚麦ベーコンと玉ねぎのタルトフランベを頂きました。

夜の白井屋ホテルを散策へ。

部屋に帰ろうとしたところ、痛々しい傷跡が残る野良猫さんと遭遇!
ホテルスタッフさんに事情を尋ねたところ、野良猫同士の抗争でやられてしまったとのことです(><)
白井屋ホテルで野良猫さんに会った際は、是非優しく見守ってあげてくださいね。

就寝前にヘリテージタワーの吹き抜けを覗いたところ、館内が赤い光に包まれていてビックリ!
22時から数分毎に「ライティング・パイプ」の色が変わるそうで、宿泊者を楽しませる仕掛けに感銘を受けました。
群馬建築巡り2日目

ホテル前の本町停留所からバスに乗って建築巡りに出発!

前橋駅に到着。

JR両毛線に乗って高崎駅へ。

高崎駅から上信電鉄に乗車。

のどかな田園風景をボーっと眺めるひと時。

川を越えて西へ西へと移動します。

約40分で目的地に到着。

富岡製糸場の最寄り駅として建て替えられた上信電鉄上信線の駅。
鉄骨の柱を支えるブレースを挟み込むように薄茶色の煉瓦を積層しました。
大屋根の下に各機能がシンプルに配置された姿から バルセロナ・パビリオン の想い出が蘇りました。

タクシーに乗って次の目的地に出発!

富岡市の歴史的資料と近現代美術の重要作品を展示する博物館。
連続的な丸屋根が印象的な地上2階建ての建物。
展示室内は撮影できませんが遠くても訪れる価値のある建築でした。

緑のグラウンドを前に深呼吸しながら気を整えます。

19世紀後半から20世紀にかけて日本の絹産業の発展に貢献した製糸場。
フランスから技術を導入し日本独自の自動繰糸機を開発。
良いものを作るためには良い環境と良い教育が重要であることを再認識した時間でした。

富岡製糸場の側に流れる鏑川(かぶらがわ)の奥にはのどかな住宅地が広がっています。

明治8年に建てられた古民家を改装したカフェ CAFE DROME へ。

こんにちは~♪

カウンターでメニューを注文します。

フランスのリヨンで買い付けたアンティークのインテリアでまとめられた店内。

どの席も素敵で席選びに困ってしまいます。

絵のセンスも抜群です。

シルクと味噌のシフォンケーキ、アイスコーヒーを頂きました。

好奇心に導かれるまま2階へ。

昔の富岡製糸場の写真が飾られています。

昔の富岡市の写真が飾られたノスタルジックな空間が出現!

竣工当時の梁や土壁がそのまま残されていました。

奥の別棟にはシルク製品のショップがあるので是非訪れてみてくださいね。

夕食を食べにホテル1Fにあるメインダイニング the RESTAURANT へ。
東京青山のフランス料理店「フロリレージュ」の川手寛康氏が監修。
国内外の各店で研修を経た前橋出身の片山ひろシェフがキッチンに立ちます。
the RESTAURANT からのメッセージ
かつて前橋は「生糸の街」として、国内だけでなく、欧米でも知られていました。
先祖が紡ぎ出したその絹は、「Maebashi」という銘柄を得ていたほどです。
私たちが提供する「上州キュイジーヌ」は、この土地の食材や生産者はもちろん、歴史や文化への敬意を表したものです。
お越しいただいた皆様に、前橋・群馬との様々な出会いを体験していただけたら幸いです。

こんばんは~♪

スタッフさんが働く姿が間近で見られるカウンター席に座ります。
片山ひろシェフからのメッセージ
18世紀のパリ、ある料理人が一杯のブイヨンを売り始めました。
慈悲深い味わいで、体を温めるそれを人々は「レストラン」と呼びました。
これがレストランの始まりと言われています。
つまり、レストランの語源は「回復をさせるモノ」。
私たちは食事を通して、身も心も満たされる感動を創りたい。
そんな想いから、本日は、一杯のコンソメから始めさせていただきます。

「コンソメ」独り身の心と体に深く染みわたります。

「上州地鶏」ジューシーなパイの実でした。

「菜の花とギンヒカリPart1」このポジションに置いたのはシェフの直感だそうです。

「菜の花とギンヒカリPart2」光り物が苦手な管理人でもペロリでした。

「SUITON Part1」なんて美しい彩りなんでしょう。

「SUITON Part2」口の中でフワリと溶けてなくなりました。

「山菜」こんなに上品なゴボウを食べるのは最初で最後でしょう。

「農園より」シャキシャキした野菜とシャリシャリしたドレッシングの食感が新鮮でした。

お次はこれ!

「赤城牛と新玉ねぎ」キレイなピンクの肉色を楽しみながらありがたく頂きました。

「やよいひめ」ストロベリーケーキを食べてる感じです。

「味噌とチョコレート」塩味と甘味のハーモニーでフィニッシュしました。
群馬建築巡り3日目

前橋駅からJR両毛線と東武伊勢崎線を乗り継いで約50分で太田駅に到着。

街に創造性をもたらすプラットフォームとなることを目的に建設された美術館と図書館。
緩やかなスロープで囲まれた鉄筋コンクリート構造の3階建ての建物。
こんなに居心地の良い図書館が近所にあったら毎日通いたいところです。

昼食を食べに居酒屋 海山亭いっちょう:太田飯塚店 へ。

全席個室になっています。

お刺身天ぷら御膳を頂きました。

コンサート・演奏会・公演会などのイベントを開催する地上4階建ての文化施設。
縦70メートル・横70メートルの正方形の敷地にホールやスタジオなどのプログラムを配置。
イベントの時しかホールに入れないということで撮影できなかったことが心残りでした。


追加で、十石味噌のケークサレ・下仁田ネギのソースを頂きました。
群馬建築巡り4日目

ホテル前の本町停留所からバスに乗って建築巡りに出発!

約1時間15分で伊香保グリーン牧場停留所に到着。

看板の案内に沿ってのどかな道を歩いていきます。

目的地が見えてきました!

公益財団法人アルカンシェール美術財団が運営する現代アートを展示する美術館。
ピラミッド型の屋根を持つ正方形のギャラリーAを中心に翼のように伸びるギャラリーB・Cが配置されています。
2021年1月に閉館した東京都品川区の原美術館から移設した作品たちに、「やっと会いに来たよ!」と挨拶した瞬間でした。

昼食を食べに美術館のお庭にあるレストラン カフェ・ダール のテラス席へ。
パスタ、サラダ、アイスコーヒーを頂きました。

追加で、草間彌生氏の作品をモチーフにしたムースケーキ「ミラールーム(かぼちゃ)」を頂きました。

原美術館ARCの裏庭で撮影した海外の田舎のような風景。

白井屋ホテルで出会った山岸さんと一緒に 伊香保グリーン牧場 へ。

原美術館ARCでは伊香保グリーン牧場とのお得なセット券を販売しています。

緑のトンネルを抜けて。

自然に癒されるひととき。

5月上旬の群馬はギリギリ葉桜が楽しめます。

ピンク色の桜の絨毯をパシャリ。

動物さんたちの家が見えてきました!

可愛いヤギさんとヒツジさん。

ヒツジさんやヤギさんと園内をお散歩できる「どうぶつふれあいパーク」へ。

動物さんたちが人懐っこい理由は、愛情込めた飼育方法で人間との信頼関係を築いているからとのことです。

フワフワで真っ白な子羊さんたち。

ピンとしたお耳が可愛いヤギさん。

毛並みがキレイなお馬さんが近付いてきました。

「餌ちょうだぁ~い!」

休憩しに森の中のカフェレストラン「グリーンリーフ」へ。

「森の中のリビングルーム」をコンセプトに木を基調とした建物。

今日の1日店長は、ピーターラビットのモデルになったネザーランドドワーフの「つみれちゃん」です。

ソフトクリームとロゼワインを頂きながら、一緒に周った山岸さんとアートや建築の話で盛り上がりました。

カフェレストラン併設の「ラビットランド」では色んな種類のウサギさんと出会えます。

優しい動物たちさんたちへ、癒しの時間と命の温もりをありがとうございました。

群馬建築巡り5日目

ホテルをチェックアウトして高崎市内へ移動します。

タクシーに乗って次の目的地に出発!

群馬交響楽団の定期演奏会をはじめ様々なイベントを開催する文化施設。
壁や天井を蛇腹に折ることで耐力を高めた折板構造で柱のない大空間を実現しました。
観客のいないホールを思う存分見学させていただきありがとうございました。

群馬音楽センターからタクシーに乗って約25分で都市公園 群馬の森 に到着。

家族でお弁当を食べたり、芝生でお昼寝をしたり、皆思い思いのひと時を過ごしています。

明治百年記念事業の一環として建設された都市公園「群馬の森」の敷地内にある美術館。
ホワイトキューブと呼ばれる12メートル角の白い立方体で構成された建物。
時が経っても手堅いカッコ良さから磯崎新作品の神髄を感じました。

昼食を食べに美術館1階にある森のレストラン ころむす へ。

こんにちは~♪

森の特製ヒレソースカツ丼、アイスティーを頂きました。

公園の豊かな緑を眺めながら癒しの時間を過ごしました。

楽し過ぎた5日間に後ろ髪を引かれながら群馬県を後にしました。

今回の戦利品は原美術館ARCで購入したポストカードです。
まとめ

本州の山岳地帯に位置し温泉地やスキー場などの保養地に恵まれた群馬県。
繊維産業で発展した歴史に敬意を払いつつ、新たな文化形成に挑戦する。
自然や芸術性を活かした建築を通して、地域活性化と観光客誘致の意欲を感じる建築旅行でした。