ロンシャンのノートルダム・デュ・オー礼拝堂(Chapelle Notre-Dame-du-Haut de Ronchamp)

ロンシャンのノートルダム・デュ・オー礼拝堂_1
設計 ル・コルビュジエ
竣工 1955年
住所 13 Rue de la Chapelle, 70250 Ronchamp, France[地図
アクセス Ronchamp 駅 徒歩30分 【パリからの行き方】Paris-Est 駅 → Epinal 駅/Belfort 駅/Lure 駅 → Ronchamp 駅
【バーゼルからの行き方】Basel SBB 駅 → Mulhouse Ville 駅 → Belfort 駅 → Ronchamp 駅
公式サイト ロンシャン礼拝堂
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ロンシャンのノートルダム・デュ・オー礼拝堂について

ロンシャンのノートルダム・デュ・オー礼拝堂は、カトリック修道会のドミニコ会の巡礼地として建設された礼拝堂です。
紀元1世紀頃、ノートルダム・デュ・オーの丘には、ローマ時代の神殿が存在したと言い伝えられています。
11世紀頃には教会が建設され、聖母マリアを崇拝する宗教的行為「マリア崇拝」が行われていたと考えられています。
1789年に勃発したフランス革命で国有財産となりましたが、1790年に地域住民の私有地として買い戻されました。
19世紀にドミニコ会の礼拝堂が建設されましたが、1913年の落雷による火災で焼失し、後に再建されました。
第二次世界大戦中の1944年に、ナチス・ドイツ軍によって破壊されました。
1955年、コルビュジエの設計で再建されました。
2016年、「ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-」として、ユネスコの世界文化遺産に登録されました。
白色の分厚い壁は、第二次世界大戦中に破壊された瓦礫を混ぜて作られました。
カニの甲羅をイメージしたシェル構造の屋根は、丘の傾斜と調和しています。
屋根は、壁の中に埋め込まれた15本の柱によって支えられています。
屋根と壁の隙間から、礼拝堂の内部に光を送ります。
東側のテラスには、ブルゴーニュ産の石で造られた聖壇があります。
南側の回転扉には、コルビュジェによるエナメルの絵画が描かれています。
西側の屋根には、銃身の形をしたガーゴイルが設置されており、雨水が壁に垂れないように造られています。
東側には大礼拝堂があり、正方形の窓には18世紀に作られたマリア像が設置されています。
北側には小礼拝堂が2つ、南側には小礼拝堂が1つあり、丸天井の明り取りから光が差し込みます。
北側と南側の壁には、四角いガラス窓が多数はめ込まれています。
色とりどりのガラスには、植物や自然のモチーフが​描かれています。
礼拝堂の東側には、第二次世界大戦の爆撃による犠牲者を慰霊するピラミッドがあります。
礼拝堂の南側には、巡礼者の宿泊所と司祭の家があります。
礼拝堂の西側にある鐘は、1975年にジャン・プルーヴェ(Jean Prouvé)の設計で建設されました。
礼拝堂の南西側にある修道院と南側の案内所は、2011年にレンゾ・ピアノ(Renzo Piano)の設計で建設されました。
周囲の自然との調和、光の原理を熟考した造形と多様な表情で人々に語りかける建築です。

ロンシャンのノートルダム・デュ・オー礼拝堂の写真

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